盗難文化財

● 加古川・鶴林寺で盗難の聖徳太子絵伝を公開
 兵庫県加古川市加古川町の鶴林寺で、2002年に盗まれ、その後回収された国の重要文化財「聖徳太子絵伝」が修復を終え、3月22日、23日に境内の宝物館で一般公開される。
 絵伝は、仏教の伝来や聖徳太子の生涯を描いた八幅の掛け軸で、縦211cm、横90cmで鎌倉時代後期の作とされる。そのうち六幅が盗まれたが、犯人が逮捕され絵伝六幅は寺に戻った。
 しかし、犯人グループが掛け軸を丸めて持ち去ったため、天地の軸がすべて切り取られており、折り目がつき、雨にぬれたためか一部がはく落するなど傷んでいた。京都の表具店で五年がかりで修復。赤や緑の鮮やかな色がよみがえった。
 しかし、絵伝とともに盗まれた国重文の「阿弥陀三尊像」は韓国に転売され、いまだ見つかっていない。
 一緒に盗まれた重文の掛け軸「絹本著色阿弥陀三尊像」は韓国に転売され、行方が分かっていない。

● 宮城県神社から古文書窃盗(2008年2月18日)
 宮城県警岩沼署は、同県名取市高舘熊野堂の熊野神社から、市指定文化財を含む古文書などをの窃盗の疑いで男を逮捕した。
 男は2006年5〜6月、数回にわたり神社の宝物殿に侵入し、古文書13巻などを盗んだ疑い。
 2006年7月に仙台市の骨董品店に、古文書が売りに出されているのを不審に思った客が神社に連絡して盗難が発覚し、男が知人の名前を使って古文書を売っていたことがわかった。

● 講師も務める仏像マニア 寺院で盗み繰り返す(2008年2月13日)
 埼玉県警飯能署は、寺から仏像を盗んだとして窃盗容疑で飯能市の男を逮捕した。
 男は一月二十日飯能市永田の萬福寺から大黒天を盗んだのを発見された。男は昨年十二月二十日にも同寺から阿弥陀如来像を盗んでおり、自宅には飯能市小岩井の無量寺から被害届が出されていた弁財天半迦像をはじめ、仏像20体、マリア像など計40〜50体が並べられていた。
 男は、2005年春から書籍で気に入った仏像などを見つけると県内をはじめ、神奈川や千葉県、東京都など一都四県で盗みを繰り返していた。
 男は仏像に興味を持ち仏教関係の大学院三校を卒業し、昨年四月まで東京と埼玉の私立大学の計二校で非常勤講師も務めていた。中高の社会の教員免許も持っていた。

● 文化財に落書き・破損被害、25都府県45件(2008年1月25日)
 国や都道府県指定の文化財が落書きや破損などの被害を受けたケースは、最近5年間で少なくとも25都府県で計45件確認されていることが分かった。
 主な被害は、落書きが24件、破損が10件、放火が4件で、仏像の盗難や遺跡の盗掘もあったが、犯人が特定されたのは7件だった。
  被害事例としては、法隆寺東大門(国宝)の柱や東大寺転害門(国宝)の梁に落書きが刻まれた例や、丸亀城天守(重文)窓の格子に古くぎが打ち込まれた例な どがあり、また、2006年に法隆寺で仏像が盗まれた際に、西室(国宝 鎌倉時代)の木製格子6本がのこぎりなどで切り取られるなど、悪質化しているとい う。
 しかし、1950年施行の文化財保護法は、文化財の保存と活用を図ることを目的として、文化財の所有者に「可能な限り公開するなどの文化的活用に努めなければならない」と求めていることから、管理の難しさも浮かび上がっている。

● 浅草寺など有名寺院狙った仏像盗に懲役3年(2007年12月26日)
 奈良・法隆寺や東京・浅草寺など全国の有名寺院から仏像を盗んだとして、窃盗や文化財保護法違反などの罪に問われた男に対し、奈良地裁で懲役3年の判決が言い渡された。
 男は2005年11月〜2006年2月、奈良や東京、広島の15寺院から計18体の仏像を盗んだ。法隆寺では国宝で世界遺産にもなっている西室の一部をのこぎりで壊すなどした。
  男は、薬物を服用で生じた幻覚・幻聴により、高名な寺院から33体の仏像を集めれば救われるとする仏のお告げを受けたと思い込んで犯行に及んだとされる が、法隆寺では国宝で世界遺産でもある貴重な建造物の一部をのこぎりで損壊し、回復不能で甚大な被害を与えたとして、実刑となった。

● 群馬・平塚赤城神社本殿の羽目板20枚盗難(2007年12月22日)
 群馬県伊勢崎市境平塚の平塚赤城神社で、市指定重要文化財の本殿の羽目板約20枚が盗まれた。
本殿は、風雨を防ぐための建物で覆われ、普段は施錠されていたが、建物のカギが壊され、羽目板が無くなっていたという。
 羽目板には中国の故事に由来する翁などが彫られていた。

● 中国から盗品の仏像、13年ぶり返還(2007年12月20日)
 滋賀県甲賀市の美術館「MIHO MUSEUM」が所蔵し、盗品と分かった6世紀前半の中国の菩薩立像が中国に返還される。
 菩薩立像は、石灰石製で像高約120cm。中国の北魏時代末期−東魏時代の作品で、セミをかたどった珍しい冠飾りが特徴で、美術館側が1995年にロンドンの美術商から約1億円で購入したもの。
 その後、1994年に中国山東省の役所の庭から盗まれたのものであることが判明し、美術館側が中国に無償で寄贈することを決めた。美術館側では今後も5年ごとに中国から無償で借りて展示できるという。
 美術館は返還は日中友好の証しで、今後も中国とも良好な関係が築けると話している。
 
 (関連記事)

● 岐阜・羽島市の薬師寺で仏像15体盗難(2007年12月9日)
 岐阜県羽島市小熊町東小熊の薬師寺の本堂で、十二神将12体など仏像15体が盗難に遭った。
仏像はいずれも像高約15cmで、本堂の観音開き扉の内側に安置されていたが、ふだん無人で、誰でも参拝できるよう本堂、仏壇ともに錠は付けていないという。2カ月前に扉を開けた際に異常はなく、この2カ月間で盗まれたとみられる。

● 岐阜県美濃加茂市で県文の十一面観世音立像が盗難(2007年11月1日)
 岐阜県美濃加茂市加茂野町の宝積寺十一面観世音立像が9月下旬に盗まれていたことが分かった。
 この像は、像高約82cmの寄木造で鎌倉時代制作。関市の小松寺から移されたと伝わる。普段は木製の厨子に収められて一般公開していない。

 9月30日朝、本堂につながる庫裏の縁側の窓ガラス2枚が外され、厨子の鍵が壊されて像が盗まれているのが分かった。

● 仏像狙い25件盗み被告の男を最終送検(2007年10月31日)
 神戸市内の寺で仏像などを盗んだとして兵庫署に逮捕された男が、神戸や大阪の寺社で約25件に上る盗みを繰り返していたことが分かった。
 男は、2006年10月から12月の数回にわたり神戸市兵庫区内の寺に侵入。本堂の仏像や石像など四点を盗んだ疑い。ほかにも今年2月まで、同市長田、須磨区、大阪府内で仏像や掛け軸などを盗み、大阪の骨董品店に売りさばいていたという。

● 韓国で国宝級文化財約3000点を盗んだグループ摘発(2007年10月25日)
 ソウル警察庁は、古書や民俗資料・美術品などを盗んで市中に売った疑いで、古美術品専門業者など文化財専門の窃盗団6人を逮捕し、8人を書類送検した。
  警察によると、容疑者らは、2005年9月に慶尚南道晋州市大谷面・河氏の古宅から、慶尚南道有形文化財の筆写本を含め約700点の文化財を盗んだのをは じめ、全羅北道高敞郡富安面にある仁村・金性洙先生の生家など全国のおよそ100カ所の宗家・郷校から、朝鮮王朝中期の画家チョン・ソンの山水画や同後期 の画家・張承業の「器皿折枝図」、文人・宋奎濂の「教旨」、「文集」、屏風「郭汾陽行楽図」、「奎章全韻」など、約3000点の宝物級文化財と美術品を盗 み出した。
 容疑者らが盗んだ文化財は量・価格ともに史上最高で、警察は、容疑者らが盗んだ文化財と芸術品のうち2174点を回収し、残りのおよ そ900点の行方を追っているが、容疑者らは、盗んだ物品のうち高価な文化財は古美術商を通じて直接取り引きし、比較的安い骨とう品と書籍は、有名な骨と う品専門の競売サイトに掲載し売ってきたという。

 一方、文化財を所蔵していた地方の郷校や古民家には、盗難防止装置を備えていなかった所が多 く、所蔵している文化財の目録すらなかった所もあるなど、管理がずさんで、文化財庁によると、2002年から今年にかけ、文化財の盗難事件は計187件 (7172点)に達し、このうち取り戻すことができたのは48件(2654点)に過ぎなかったという。

● 徳島市で石仏17体が盗まれる(2007年9月25日)
 徳島市の眉山善福寺で、眉山中腹の神武天皇像と忌部神社の間のおよそ2キロの道沿いのほこらに祭られている石仏のうち17体が、さい銭箱といっしょに盗まれていることがわかった。

● 中国河南省で盗難の明代文化財が返還(2007年9月23日)
 中国河南省許昌市の広谷寺で、先月石像が盗難にあったが、このほど、容疑者2人が拘束され、石像は取り戻され寺に返還された。
 石像は明代の正徳10年(1515)に作られたものだという。

● 熊本で盗難の観音様、3年半ぶり戻る(2007年9月2日)

 熊本県上益城郡山都町島木の峯観音堂から盗まれた県指定重要文化財「木造聖観音菩薩立像」が、ほぼ三年半ぶりに峯地区に戻った。
 聖観音菩薩立像は2004年に盗難に遭い、その後、京都の古美術商を経て米国ニューヨーク在住のコレクターが所有していることが判明した。
 住民らは無償返還を求めたが、結局買い戻すことになり、今後各戸で毎月積み立てて返済する予定という。
 聖観音菩薩立像は、高さ約97cmで室町時代前期の作といわれる。
  熊本県内一円で仏像盗難が相次ぎ、2004年は二カ月ほどの間に六市町村で十八体がとうなんに遭った。その後四人組の犯行グループが逮捕され、球磨郡あさ ぎり町の県指定文化財釈迦如来坐像など三体は、一体が輸出寸前に発見され、二体はオーストラリアから買い戻された。しかし、山都町下名連石の薬師如来像な ど行方が判明していない仏像も多い。

● 岐阜県関市で仏像盗難(2007年8月9日)

  岐阜県関市下之保で、7月16日〜19日の間に、阿弥陀如来坐像(像高49cm 写真)が盗難にあったことが判った。
  連絡先:岐阜県関警察署刑事課 0575-24-0110(内線371)

● 寺から仏像盗んだ無職43歳を逮捕(2007年8月20日)

 静岡県掛川市上土方落合の梅月山華厳院で、弘法大師像などの仏像計4点が盗難にあった。
華厳院では今月中旬から3回にわたり仏像計約40体が盗まれており、警戒していた署員が、窃盗と建造物侵入の現行犯で男を逮捕したところ、「売って金にするため」と犯行を認めたという。


● 静岡の浅間神社境内で重文に放火、男を逮捕(2007年8月19日)

 静岡市葵区宮ケ崎町の浅間神社境内にある国の重要文化財「麓山(はやま)神社」から出火し、引き戸の一部を焼いた。
 警戒中の署員が、現場付近に現れた男を職務質問したところ、容疑を認めたため放火容疑で逮捕した。
 男は1988年と93年の2度にわたり同じ拝殿に灯油をまいて放火し逮捕、起訴され、実刑判決を受けている。
 調べに対し犯行を認め、刑務所に入りたかったなどと供述しているという。
 静岡浅間神社は、江戸時代後期の代表的建造物として社殿や麓山神社の拝殿など計26棟が国の重要文化財に指定されている。麓山神社は、1834年に建設された賤機山にある極彩色の神社。

● 米国に密輸仏像パキスタンに返還(2007年7月6日)

 パキスタンから米国に密輸されたガンダーラ仏像が返還された。
 返還されたのは2世紀に造られたとみられる菩薩像など約30点。
 2005年9月、パキスタン南部カラチ港から米東部ニューアーク港に着いた船内で米当局が押収し、パキスタン政府に通報して調査した結果、パキスタン北西部スワート渓谷産の石が使われていることが判明したという。
 スワート渓谷は仏像発祥の地とされるガンダーラ地方にあり、仏塔などの遺跡が点在しているが、古美術品の盗掘が後を絶たないという。
 盗掘され、国外に持ち出された仏像が無事に戻るケースは極めて珍しい。北西辺境州サイドゥシャリフのスワート美術館で7月中旬から公開される予定。

● 龍門石窟の仏頭を返還請求(2007年6月30日)

 中国河南省洛陽市の世界遺産「竜門石窟」で、仏像頭部2個の返還を求め、北京の弁護士が米国人男性を相手取り提訴した。
 この仏頭はロサンゼルス在住のスペイン系米国人男性が所有しているが、1930年代の混乱期に竜門石窟から盗掘されたものとして、文化財愛好家でもある北京の弁護士が米国人相手に返還を求めて、洛陽市中級人民法院(地裁)に提訴した。
 盗難にあった文化財は、海外での競売や政府の外交交渉で戻されることはあったが、訴訟による返還は例がないという。

● 仏像窃盗「33体集めれば救われる」と動機(2007年6月14日)

 法隆寺(奈良県斑鳩町)の文殊菩薩(ぼさつ)像など、東京、奈良、広島で計18体の仏像を盗んだとして、窃盗や文化財保護法違反の罪に問われた被告の公判が奈良地裁葛城支部であり、検察側は懲役6年を求刑した。
 被告は2006年2月、法隆寺の国宝の建物「西室」内に格子をのこぎりで切断して侵入し、文殊菩薩像を盗んだほか、2005年11月から浅草寺(東京都台東区)の観音菩薩立像や明王院(広島県福山市)の不動明王立像を盗むなどした。
 公判で被告は、「将来に不安を感じ、奈良県桜井市の聖林寺の十一面観音像前に座った時に『33体集めれば苦しみから救われる』という声が聞こえたと感じて盗みを決心した」と動機を供述していることを明らかにした。

● 東京董品店で仏像盗難(2007年4月13日)

 東京都中央区の骨董品店客を装った男が、仏像など3点を持ち去った。
 店員が男の求めに応じて、高さ約10cmの仏像2点と小皿1枚を出したところ、店員が目を離した隙に仏像などを持って逃走したという。


● 長野で盗難から戻った仏像を御開帳(2007年4月9日)

 長野県上田市下之郷の長福寺から盗まれ、昨年10月に11年ぶりに戻ってきた銅造菩薩立像(重文)が同寺の観音堂「信州夢殿」で御開帳された。


 菩薩像は高さ36.7cmの銅造で、7〜8世紀ごろの作とされ、重要文化財に指定されている。この像は大正時代に1度、昭和20年代と平成7年(1995)に同寺で2度、計3度の盗難に遭い、いずれも帰ってきたという。



● 兵庫で仏像盗んだ男2人逮捕(2007年3月21日)

 兵庫署は寺から仏像などを盗んだとして、大阪市住吉区、無職の男など二名を逮捕した。
 調べでは、両容疑者は昨年10月から12月の間、数回にわたり神戸市兵庫区浜中町の東照寺に侵入。本堂に置かれていた仏像や石像など四点を盗んだ疑い。二人とも容疑を認め、大阪市内の骨董品屋に売ったと供述しているという。
 同寺は昨年三月に住職が死去して以降、無住となっていたが、寺の管理者が盗難に気づき、被害届を出していた。


● 埼玉県博物館で、借用中の五輪塔を紛失17年も隠す(2007年3月19日)

 埼玉県さいたま市大宮区埼玉県立歴史と民俗の博物館が神奈川県鎌倉市の覚園寺から借りて屋外展示していた五輪塔を紛失し、17年も県に報告していなかったことがわかった。
 五輪塔は、高さ約80cmの安山岩製で室町時代の制作とされるが、文化財指定を受けていない。前身の県立博物館が1977年に寺側から無償で借り受けて庭に展示していたが、1990年2月紛失に気付き、寺側に報告したものの、警察に盗難届を出さなかった。
 寺側からの要請もあって、同博物館が2004年4月から事実関係を調査し、2004年12月に県教育委員会に初めて報告したが窃盗罪の時効を過ぎており、行方不明であるという。

● 兵庫県賀茂神社で神殿の扉金具盗難(2007年3月12日)

 兵庫県たつの市御津町の賀茂神社で、真ちゅう製の神殿用扉金具がなくなっているのが判った。
盗まれたのは、かんぬきを固定する「海老錠」と呼ばれる三日月形の金具2つで、長さ約7.5cmと約5.8cmのもの。同神社の宮司が最後に確認した3日午後5時ごろから、盗難に気付いた11日朝までに盗まれたとみられる。
 金メッキを施していた他の金具などは残されており、金属盗ではなく神社用の特殊金具を狙ったマニアなどの犯行とみられる。

● 神奈川県松田町で仏像2体が盗難(2007年3月7日)

 神奈川県松田町の延命寺で、仏像2体がなくなっているのがわかった。
 なくなった仏像は、木造大日如来坐像と阿弥陀如来立像の2体で、先代の住職が購入したものという。延命寺の敷地内には誰でも自由に出入りできる状態で、仏像が置かれていた堂は施錠されていなかった。仏像は住職の妻が先月26日に確認したのが最後だという。

● 北上市博物館で脇差しなど展示物3点盗難(2007年3月1日)

 岩手県北上市立博物館の常設展示場が荒らされ、刀剣など展示物3点がなくなっていたことが分かった。
 盗まれたのは、鎌倉期の作とみられる脇差し(刃渡り約31cm)、伊達政宗の花押がある書状の掛け軸(幅約60cm)、高村光雲作と伝えられる観音立像(高さ約50cm)の3点で、脇差しと掛け軸は2月17日、仏像は25日に被害に気付いたという。
 脇差しと掛け軸は市内の神社からの寄託、仏像は個人からの寄贈品だった。


● 天台宗が仏像盗難に再調達費補償(2007年2月26日)

 天台宗(総本山・比叡山延暦寺、大津市)は、寺の本尊などの仏像が盗まれた際、再調達に必要な費用を補償する「仏像盗難共済」を始め、全国約3000の末寺に加入を呼び掛けている。
 対象は本尊や国宝・重要文化財の仏像で、材質や形状を鑑定して新品購入に必要な補償額を算定、掛け金を決める。

● 加古川市・鶴林寺の高麗仏画の盗難に韓国ルート(2007年2月25日)

 愛知県などで高麗仏画などを奪おうとした韓国籍の男が、兵庫県加古川市の鶴林寺から2002年7月に盗まれた国の重文の高麗仏画「絹本著色弥陀三尊像」を寺に買い戻すよう働きかけていたことが分かった。
 男は2005年と昨年、愛知県御津町と福井県敦賀市の二つの寺で、国指定重要文化財の高麗仏画「絹本著色王宮曼荼羅図」などを奪おうとしたとして逮捕された。
 調べに対し、ソウル市内で鶴林寺の仏画を買い戻させれば報酬を払うと持ちかけられ、寺側と接触したが折り合わなかったという。
 鶴林寺高麗仏画は韓国中部大邱市の寺で見つかったが、盗難品とは知らずに布施されたとして返還されていない。
 韓国国内では1995年、骨董品の鑑定番組が人気となるのと時を同じくして、古美術品の盗難事件が急増しているが、日本から盗まれた仏教経典が韓国で国宝に指定されたものもあり、文化財盗難の韓国ルートにこの男が接点を持っているとして調べている。

関連記事 2004年11月1日 及び 2005年1月10日のニュース参照


● 熊本で盗まれた薬師如来立像、住民が買い戻す(2007年2月6日)

 熊本県あさぎり町上南の麓「谷水薬師堂」(東圓寺金堂)から盗まれ、オーストラリアに流出していた薬師如来立像が買い戻された。 
 薬師如来立像は像高約1mで江戸時代の作とみられ、文化財指定はない。2004年2月に薬師如来坐像とともに盗難に遭った。
 窃盗犯が逮捕され、その後の調査で同じ日に盗難に遭った阿蘇釈迦堂の2体と同じく、京都市の古美術商を経てオーストラリアの古美術商が購入していたことが判明したため、町教委が古美術商を通じて交渉をまとめ、地元の保存会が買い戻した。
 一緒に盗まれた「薬師如来坐像」(像高約1m)は既に転売され、第三者の手に渡っていることから買い戻しは難しいという。 

● 富山県で元住職が自寺の仏像売った仏像押収(2007年01月17日)

 富山県射水市水戸田にある密蔵寺の元住職が仏像32体を勝手に売り飛ばしたとして追送検された。
密蔵寺は千年以上の歴史がある真言宗の古刹で、元住職は2001年に寺の本尊で旧大門町の文化財である、胎蔵界大日如来像と烏天狗像を県内の古美術商に売ったのを始め、2004年春までに、寺所有の仏像などあわせて32点を、県内外の古美術商に次々と売り払った。
 このうち29点は押収されたが、旧大門町の文化財である、胎蔵界大日如来像と烏天狗像、聖観音像の3点の行方がわかっていない。


● 熊本の盗難仏像、住民が買い戻し( 2007年1月16日)

 熊本県球磨郡あさぎり町須恵の阿蘇釈迦堂から盗まれ、オーストラリアの個人の手に渡っていた県指定文化財の仏像二体が、地元住民の手で買い戻された。
 この像は、2004年2月に平安時代後期の本尊釈迦如来像(像高85cm)と共に盗難に遭った、1304年作の文珠菩薩像(同80cm)と普賢菩薩像(同76cm)で、いずれも熊本県の重要文化財に指定されている。 
 本尊釈迦如来像は京都市の古美術商経由でドイツに転売される直前に税関で押収され、2005年11月に地元に返却されたが、両脇侍の2体はオーストラリアの個人へ売買されたことが確認されていた。
 このため地元の熱意を日豪の関係者に伝え交渉を重ねた結果、昨年12月に地元が買い戻すことで合意に達し、阿蘇地区住民が共有財産である山林のヒノキを売るなどして資金を調達した。
 二体は14日、航空便で関西空港に到着、阿蘇釈迦堂に無事戻された。

(2004年2月14日の項参照)

● 伊政府古代ローマの盗掘品の返却を日本に要請(2007年1月12日)

 イタリア政府は、日本国内の美術館収蔵品の中に、古代ローマの遺跡などから盗掘されたものが多数含まれているとして、文化庁に早期返還の協力要請をすることになった。
 返還対象は100点には達する見込みで、特に滋賀県甲賀市の美術館「MIHO MUSEUM」が所蔵する古代ローマの彫像やフレスコ画約50点が、スイスを拠点に盗掘品の密輸に携わっていた国際シンジケートから、同美術館が購入した可能性が強いとしている。
  伊政府は国外に流出した盗掘美術品に対する捜査と並行して当該国に返還を求める外交を進めており、2005年11月には、ゲッティやメトロポリタンなど米 国の6美術館に、計100点以上の古美術品を返還するよう要請し、ゲッティは一部の美術品について返還に応じることを決めている。


● 滋賀の社寺、盗難恐れ仏像など博物館へ寄託(2007年1月11日)

 滋賀県内で仏像などの盗難が相次いでいることから、仏像やこま犬を博物館に預ける動きが出始めている。
  滋賀県内では2003年度以降、仏像や古文書、こま犬などを狙った盗難事件が把握するだけで約40件発生し、ほとんどが戻っていない。このため、ふだん人 がいない寺院や神社から、この3年間で、栗東歴史民俗博物館では仏像11体、県立安土城考古博物館はこま犬2体、県立琵琶湖文化館は仏像2体の寄託を受け たという。
 これからも依頼が増えそうだが、博物館側では収蔵スペースにも限りがあることから懸念している。

● 佐賀県内で窯跡盗掘が横行(2006年1月4日)

 有田焼や唐津焼など日本を代表する焼き物が作られてきた佐賀県で、窯跡に残る焼き物の陶片を狙った盗掘が横行している。
 佐賀県内には確認されているだけで約350か所の窯跡があるが、2005年度に37件、昨年4〜11月に25件の盗掘が確認されている。
 日本最古の登り窯遺構とされ、2005年、国史跡「肥前陶器窯跡」に追加指定された唐津市北波多の五つの窯跡では昨年1年間に計13回被害に遭ったという。
 陶片の流通経路は分かっていないが、以前に肥前陶器窯跡で盗掘されたとみられる陶片がインターネット上で販売されていたことがあり、売買目的と見られている。


● 寺専門に約600件窃盗(2006年12月29日)

 熊本県で寺に侵入し捕まった男が、いままで寺専門に約600件の盗みを繰り返していたことが分かった。
 男は、今年3月熊本市本町の善正寺に侵入して住職の頭に約1カ月のけがを負わせ強盗致傷の罪で起訴されたが、自供によれば1995〜2006年の10年間に北海道、沖縄県、徳島県を除く44都府県の寺院で約600件の窃盗を繰り返していたという。
  犯行は静岡以東、特に東北地方に集中していたが、被害総額は届が出ているだけで350件、計約3億4000万円に上るという。1度に1000万円以上を盗 んだことも10回以上あり、東北の寺では1度に約5000万円を盗んだこともあったというが、お寺側で「お布施は頂き物」と被害届を出さないケースも 100件ほどあるという。



● 会津若松市・鶴ヶ城の窃盗被告に懲役3年の判決(2006年12月25日)

 福島県会津若松市の鶴ヶ城天守閣から盗んだ文化財を、市に買い取らせようとしたとして偽造有印公文書行使と詐欺未遂の罪に問われている窃盗犯に懲役3年の実刑判決が言い渡された。
  窃盗犯は11年前に鶴ヶ城天守閣から盗んだ国指定重要文化財「白銅三鈷杵」など文化財3点を、市に買い取るよう持ちかけ逮捕されたが、その後の調べで、 1992年から96年にかけて福島のほか山形、愛知、大阪など8府県の寺や博物館など十数カ所から、53点を盗んでいたことがわかった。しかし、窃盗事件 としてはすでに時効が成立している。

● 文化庁、全文化財の現状を調査へ(2006年12月16日)

 文化庁は今年度中にも、現在指定されている国宝や重要文化財などすべての文化財の所在確認や状況把握に着手する方向で検討を始めた。
  高松塚古墳壁画の損傷問題で、外部の識者による調査委員会が、文化財の管理体制について見直しの必要性を指摘していた。文化庁が指定している文化財は今年 10月現在で、重要文化財1万2553件(うち国宝1073件)、史跡1565件など、動産、不動産、無形文化財を合わせて計1万5911件。これらの文 化財については、文化財保護法の規定により、所有権の移転や保管場所の移動、破損・紛失などの事故があった場合、文化庁長官に届け出る義務があるが、個人 所有の書画や刀剣などが無届けで転売され、所在不明になっているケースも少なくないとみられる。
 1993年には、都内の美術商が神奈川県在住の 収集家の遺族から無届けのまま購入した重文の「木造四天王立像」を国に10億円で買い取るよう持ちかけていた事件が発覚しており、現在、美術工芸関係の重 文では盗難によって52点(うち国宝8点)の所在が確認できない状態。転売が繰り返されると、追跡調査が極めて困難となることから文化庁も対応に苦慮して いた。

● 天台宗が仏像盗難に補償金や見舞金共済制度(2006年11月9日)

 天台宗では、各地で仏像の盗難が後を絶たないことから、独自の共済制度を新たに設け、来年1月に運用を始める。
 国宝と重要文化財に加え本尊の仏像も対象となり、盗まれた場合には掛け金に応じた補償金のほかに、見舞金も支給される。宗教界で初めての試みといい、他の宗派からも注目を集めそうだ。
 補償額を算定するために、鑑定人の作成したマニュアルを使って仏像を事前に簡易鑑定し、種類や寸法、材質などを基に評価額を決める。美術的価値や歴史的価値を加味するための写真鑑定や出張鑑定も、要望があれば有料で実施する。
 個々の寺院では負いきれないリスクを担保し、同時に、各寺院が信者や国の財産を守るという防犯意識を高める契機にしたいという。

● 上田で盗難の菩薩像返還(2006年10月23日)

 長野県上田市下之郷の長福寺で、盗難に遭った重要文化財、銅造菩薩立像が返却され、11年ぶりに公開された。
 銅造菩薩立像は高さ約37cm。7、8世紀に造られたとみられ、昭和15年に重要文化財の指定を受け、その後に同寺に寄贈された。
 その後、平成7年8月に盗難に遭って行方知れずになっていたが、今年になって福島県会津若松市の鶴ヶ城内から盗んだ文化財などを市に売ろうと持ち込んで逮捕された男が盗んでいたことが分かり、10月に無事に同寺に返還された。
 像は昭和20年代にも一度、盗難に遭っており、盗まれて帰ってくるのはこれが同寺では2度目という。
 今回の公開は1日限りだが、同寺では来年の春と秋にも一般公開を行う予定。


● 仏像を売り払った元住職逮捕(2006年10月23日)

  富山県射水市旧大門町の密蔵寺の元住職が、町の文化財だった仏像を売り払ったとして逮捕された。
 元住職は、平成13年に、寺の本尊である胎蔵界大日如来像と烏天狗像を県内の古美術商に売り払ったという。
 平成14年に、檀家から町の教育委員会に、仏像がなくなっているとの相談が寄せられ、元住職は売ったことを認めその後行方不明になっていたという。
  また、密蔵寺には、この他にも数多くの仏像があったが、現在見当たらないものが多く、余罪があるものとみられる。

● 韓国で盗難文化財数百点を堂々と展示(2006年10月20日)

 韓国で全国のお寺や古宅、書院などで盗難にあった文化財を購入し、個人的に保管するか、私設博物館に展示して来た博物館長、人間国宝、書道家、画家などが警察に摘発され、516点の文化財が押収された。
  書道家であり、古美術品収集家でもある某氏は、昨年1月、文化財窃盗犯から統一新羅時代の石塔の基壇石6点を購入したのを始め、今までに違法に購入した白 羊寺阿弥陀極楽会上図、海南大興寺四天王図、全羅南道羅州仏会寺所有の梵鐘、慶尚南道昌寧観龍寺霊山会上図などの仏画や朝鮮時代の木版など計240点のう ち140点余りを京畿道のM博物館の館長に渡し、保管、一部を博物館に展示していた。
 また、人間国宝であるH博物館の館長は、1990年代初めから最近まで、全国各地の寺刹、古い住宅、書院などから盗まれた文化財計252点を専門の窃盗犯や美術商などを通じて購入した後、保管してきたとされる。

● 名古屋の美術館に名品戻る(2006年10月5日)

 名古屋市昭和区の昭和美術館から1996年に盗まれた古美術品の茶わん25点がすべて見つかり、9月末に返却された。
  企画展で展示していた江戸時代の「黒織部茶碗」、朝鮮李朝時代の「鬼熊川(おにこもがい)茶碗」などで、行方は全く分からなかった。 ところが、福島県会 津若松市の鶴ヶ城内から盗んだ文化財などを市に売ろうと持ち込んで逮捕された男が同美術館での犯行を認め、押収された盗難品の中から発見された。

● 会津若松・鶴ヶ城の重文窃盗余罪53件(2006年9月15日)

 福島県会津若松市から盗まれた国指定重要文化財などを売ろうとした男が逮捕された事件で、男が保管していた盗難文化財など53点が公開された。
 公開されたのは、金峯山博物館(山形県鶴岡市)所有の銅造如意輪観音坐像(県文)や、昭和美術館(名古屋市昭和区)の黒織部茶碗のほか絵皿や仏具など。
1992年から96年にかけて9都府県で盗まれていた。福島のほか山形、愛知、大阪など8府県の寺や博物館など十数カ所から、一人で文化財や古美術品を盗んだと自供。
 男は趣味で楽しむため盗んだと供述しているが、窃盗事件としてはすでに時効が成立しており、後日所有者に返却されるという。

● 鎌倉でまた神像5体が盗難(2006年9月3日)

 神奈川県鎌倉市大船の熊野神社本殿内に安置されていた市指定有形文化財の神像5体がなくなっているのがわかった。
  盗まれたのは、「熊野権現坐像」(像高28.6cm)、「随身半跏像」2体(像高36cm)、「狛犬像」2体(像高18.9cm)の5体。本殿正面の南京 錠は施錠されていたが、裏側の板塀2枚が外されていた。熊野神社は普段は無人で、元日の賀詞交換会で本殿を開けた時は、5体ともそろっていたという。
 約2キロ離れた第六天社でも今年5月に、主神「第六天像」など計5体が盗まれる事件が起きている。

● 奈良の連続仏像盗犯、東京でも5体窃盗の容疑で再逮捕(2006年8月21日)

 奈良県斑鳩町の法隆寺などで仏像が相次いで盗まれた事件で、窃盗罪などに問われていた男が、浅草寺(東京都台東区)など都内の四つの寺から仏像など計5体を盗んだとして、窃盗などの疑いで再逮捕された。
 調べでは、2005年11月10日から12月5日までに、浅草寺の観音菩薩立像や普済寺(立川市)の開山物外可什和尚坐像など5体を盗んだ疑い。
  警察の調べでは男は、うつ病などにかかっており、奈良県桜井市内の十一面観音像の前に座っていたところ「高名な寺から仏像33体を集めれば苦しみから救わ れる」との声が聞こえたように感じ、犯行を決意したという。これまでに同容疑者が盗んだとみられる約20体が押収されている。

● 会津若松の重文盗難、実は「売り込み」男の犯行(2006年8月17日)

 福島県会津若松市の鶴ヶ城内から1995年に盗まれた国指定重要文化財など3点が11年ぶりに発見されたが、同市に1億数千万円で買い取りを求めていた横浜市在住の男が盗んだものであることがわかった。
 買い取りを求めた際に提出した住民票が偽造であったことから、公文書偽造容疑で逮捕し入手経路も追及したところ、3点を盗んだことを供述、さらに東北、中部、関西地方でも神社や寺から文化財を盗んだことを自供したという。
 盗んだ品々はインターネットなどで売りさばくなどしていたとみられる。
 3点の文化財盗難事件は窃盗罪の公訴時効(7年)が成立しているが、男は古美術品の収集家で、自宅には多数の収蔵品があったことから裏付け捜査を進めている。

● 会津若松市で11年前に盗難の文化財を発見(2006年8月8日)

 福島県会津若松市の鶴ヶ城内から1995年に盗まれた国指定重要文化財「白銅三鈷杵」(奈良時代)、県指定重要文化財「銅造聖観音菩薩立像」2体(白鳳・奈良時代)の3点が、11年ぶりに東京都内で発見された。
 これらは、鶴ヶ城内で常設展示されていた際に陳列ケースを割られて盗まれたもので、都内の男性から会津若松市に売りたいと連絡があり、鑑定の結果いずれも実物と確認された。
 本件は、窃盗の時効(7年)を過ぎているが、福島県警では入手した経緯について調べている。
 発見されたのは下記の3点、
 国指定重要文化財 白銅三鈷杵 磐梯町 恵日寺所蔵 長さ 24.1cm
 県指定重要文化財 銅造聖観音菩薩立像 羽黒山湯上神社所蔵 総高 27.7cm
 県指定重要文化財 銅造聖観音菩薩立像 喜多方市 福聚寺所蔵 総高 33.6cm
 盗難の状況、写真は会津若松市商工観光課ホームページ参照 http://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/j/oshirase/tonan/index.htm

(所感)
 思えば、盗難文化財のニュースを始めたのも、この盗難情報が切っ掛けだった(このページの一番下に掲載されています)。
 発見されたのは喜ばしいが、時間も経ってくると、いわゆる「善意の第三者」も増え、自分のものをお金で買い戻すという、解決にならざるを得ない例も増えてくると思われる。
 これが、ひいては盗難を助長することになっては、何ともやり切れない。

● 広島・明王院の仏像戻る(2006年5月23日)

 広島県福山市草戸町の明王院で今年一月に盗難にあった不動明王立像が明王院に返却された。
 奈良県内の寺院で仏像を盗んだとして二月、奈良県警橿原署に窃盗容疑で逮捕された男が、明王院でも一体を盗んでいたことを自供し、押収したもの。
 仏像は、台座を含めて高さ約125cmの不動明王立像で、寄木造。室町時代の作とされる。押収時は、両腕が取れ、光背の火炎部分がバラバラになっていたが、元通りに修理され本堂に安置された。

 
● 建長寺の鎮守、第六天社で仏像盗難(2006年5月22日)

 神奈川県鎌倉市山ノ内上町の第六天社で本尊など五体の仏像が盗難に遭った。
 盗まれたのは本尊の第六天像(像高約30cm)と四天王像(像高約19cm)の計五体で、江戸時代の制作で文化財には指定されていない。
 第六天社は、建長寺の四方鎮守の一つとして建立されたとされる。現在は町内会が管理しており、会員が清掃と草刈りをしているが、4月28日に草刈りを行った時は異変はなかったという。
 神奈川県警では、ホームページで写真を公開し、盗難にあった仏像の発見協力を呼びかけている。
 連絡先 神奈川県警察本部刑事部捜査第三課盗品係 電話 045-211-1212(内線4392)
 
 木造第六尊天像 像高30cm 幅14.3cm、奥行き9cm
 木造廣目天像 像高19cm 幅11cm 奥行8cm
 木造増長天像 像高19cm 幅11cm 奥行8cm
 木造多聞天像 像高19cm 幅11cm 奥行8cm
 木造持國天像 像高19cm 幅11cm 奥行8cm


● 滋賀・栗東の寺で仏像盗難(2006年5月5日)

 滋賀県栗東市の常勝寺で地蔵堂の引き戸が壊され、中にあった木製の仏像4体が盗難にあった。
 盗まれた仏像は、平安時代末期の作とみられる高さ65cmの地蔵菩薩立像や不動明王像など木造の仏像4体で、いずれも文化財の指定は受うけていない。地蔵堂は本堂とつながっており、引き戸には内側から鍵が掛かっていたが、バールのようなものでこじ開けられていた。

● 大阪府柏原市の田辺廃寺跡で盗掘(2006年3月17日)

 大阪府柏原市の田辺廃寺跡で、東塔と金堂の基壇の一部が盗掘され、7−8世紀の瓦やせんがが持ち去られていた。
 痕跡などから、盗まれたせんは推定28点。それぞれ縦30cm、横16.5cm、高さ9.5cmで、過去に出土したせんと同様に特別な文様や刻印はないとみられる。
 遺物のありそうな場所を狙い盗掘を繰り返しており、悪質であることから、窃盗や文化財保護法違反、遺失物横領の疑いで大阪府警に告発した。今まで遺跡の損壊で告発した例はあるが、盗掘での告発は全国初という。

 

● 御所市金剛寺の仏像盗難犯人、五條市・阿弥陀寺犯行も自供(2006年3月4日)

 御所市の金剛寺から仏像を盗んだとして、先月逮捕された容疑者が昨年11月五條市車谷町の阿弥陀寺で本尊・阿弥陀如来像など三体が盗まれた事件の犯行を自供していたことが分かった。(2005年12月7日の項参照)
 盗まれた仏像も和歌山県岩出町の収集家の男性宅で見つかった。

 

● 京都金剛寺で仏像盗難(2006年 1月28日)

 京都市東山区金園町の金剛寺で、本堂に置かれていた本尊青面金剛像のお前立ちが盗まれていることが分かった。お前立ちは像高20cmで江戸期の作とされる。
 最後に確認されたのは7日で、23日に普段閉じられている扉が開いており、お前立ちが無くなっているのに気付いたという。

 

● 盗難仏像11件が判明(2006年2月17日)

 奈良県斑鳩町の法隆寺で国宝建物の格子が切断され文殊菩薩が盗まれた事件で、車などから見つかった3体の他、容疑者の事務所から押収した仏像など計18体のうち11体の所有者が判明した。

 広島の3件はいずれも、今年1月3日に盗難に遭った像で、いずれも文化財指定を受けていない。

法隆寺(奈良県斑鳩町)西室 文殊菩薩像(像高74cm)現代
秋篠寺(奈良市秋篠町)大元堂 不動明王像(像高88cm)江戸時代
橘寺(奈良県明日香村)本堂 薬師如来像(像高80cm)平安時代中期
浅草寺(東京都台東区) 聖観音像(像高70cm)
寛永寺(東京都台東区) 衿羯羅童子、制叱迦童子 (像高45cm)江戸時代
西徳寺(東京都台東区) 親鸞聖人御木像(像高30cm)
薬王寺(新井薬師 東京都中野区) 日光菩薩像、月光菩薩像
普済寺(東京都立川市) 物外可什和尚木像 現代
高円寺(東京都杉並区) 釈迦如来坐像
明王院(広島県福山市草戸町) 本堂 不動明王立像(像高70cm) 室町時代前期
海龍寺(広島県尾道市東久保町) 地蔵堂 地蔵菩薩坐像(像高30cm) 江戸時代
浄土寺(広島県尾道市東久保町) 文殊堂 宇賀弁財天坐像

 このうち、浅草寺の聖観音像は右手の人さし指が欠け、明王院の不動明王像も腕が取れるなど損壊しているという。

 

● 法隆寺仏像窃盗犯、浅草寺等にも関与か(2006年2月9日)

 奈良県斑鳩町の法隆寺西室から文殊菩薩像が盗まれた事件で、窃盗の現行犯で逮捕 された容疑者が経営する東京都内の会社事務所を捜索し、仏像18体など計23点を押収した。
 捜索ではほかに、神道のご神体とみられる鏡1枚、仏像が付いたつぼ1個、仏像の台座3個も見つかった。
 容疑者は、法隆寺の文殊菩薩像を盗んだ後、秋篠寺と橘寺で仏像各1体を盗んだことを認めている。
 さらに、関東方面で昨年、東京都の浅草寺など数十カ所の寺を回り仏像を十数体盗んだ他、中国地方でも仏像を盗むなど、約20件の余罪を自供しており、昨 年秋以降に起きた東京都台東区の浅草寺、寛永寺、西徳寺、中野区の新井薬師、立川市の普済寺での被害状況と供述が一致していることがわかった。
 容疑者は「以前から仏像の盗みを繰り返していたが、転売するつもりはなく、個人的に欲しかった」と供述しているという。

 

● 法隆寺の国宝・西室の格子切断され仏像盗まれる(2006年2月5日)

 奈良県斑鳩町の法隆寺で西室(にしむろ)東側の木製格子こぎりのようなもので切断され、室内にあった文殊菩薩像(像高 74cm)が盗まれた。
 盗まれた文殊菩薩像は、五重塔初層に安置されている国宝の塑像群の仏像の模造品で、塑像で昭和初期に作られたといい、文化財には指定されていない。
 法隆寺西室は鎌倉時代の再建で国宝に指定されているが、ふだんは公開されておらず、法事や説法の際使用されていた。切断された格子は西室の外で見つか り、修復された。

 

● 橘寺で薬師如来像窃盗未遂(2006年2月5日)

 奈良県明日香村橘の橘寺で、本堂の薬師如来像(像高さ80cm)をボストンバッグに入れようとしていた男を寺職員が取り押 さえ現行犯で逮捕された。
 薬師如来像は平安中期の制作で文化財指定はなかった。ポケットに折り畳み式のこぎりを持っていたことから、法隆寺の事件との関連を調べている。

 

● 対馬の寺で経典170巻盗まれる(2006年1月27日)

 長崎県対馬市上対馬町西泊の西福寺で県指定有形文化財の経典「元版大般若経」の 一部が盗まれ
 元版大般若経は中国から朝鮮半島経由で対馬へ渡り、室町期の1420年ごろ、対馬を治めていた宗氏から西福寺に寄進されたとされるもので、全599巻の うち170巻がなくなっていた。
 西福寺では昨年12月に年末の大掃除をして以来見回りをしておらず、防災点検のため住職が収蔵庫を確認して盗難に気付いたという。

● 東京都内で相次いで仏像盗難(2006年1月9日)

 昨年11月18日に東京・浅草寺の聖観音像が盗難にあったが、東京都内で昨年 末、相次いで仏像が盗難に遭っていたことが分かった。
 盗難に遭ったのは、中野区・新井薬師(11/10)、立川市・普済寺(12/4)、台東区・寛永寺(12/13)、台東区・西徳寺(12/22)で、新 井薬師では本尊の両脇侍日光菩薩月光菩薩像のニ体(木造 像高70cm)の木像、普済寺では、物外可什和尚像(木造 像高80cm−1995年に焼失した 重要文化財像の模刻)が盗まれた。

 1月6日夕方のフジテレビ「スーパーニュース」でこのことが取り上げられた際、当研 究所の川尻所長がフジテレビの取材を受け、そのコメントが放映されました。→ 映 像

● 滋賀・栗東で薬師如来など仏像13体盗まれる(2005年12月 31日)

 滋賀県栗東市六地蔵、国史跡「旧和中散本舗」を所有する大角弥右衛門さん方の薬師堂で、扉の南京錠が壊され、仏像が無く なっているのがわかった。
 盗まれたのは木造の薬師如来坐像(像高さ約50cm)と、十二神像の計13体。文化財には指定されていないが、薬師如来坐像は室町時代の作、十二神は江 戸時代のものと伝えられている。前日午後4時ごろ、薬師堂を掃除したときには異状なかったという。
 大角さんは、江戸時代の薬商「和中散本舗(わちゅうさんほんぽ)」の14代当主で、薬師堂に隣接する旧店舗兼住宅は国の重要文化財に指定されている。

 

● 大徳寺塔頭・龍源院で盗難から1年半ぶり常設展示再開(2005年12月30日)

 京都市北区の大徳寺塔頭・龍源院で、徳川家康と豊臣秀吉が対局したという碁盤と、日本最古とされる火縄銃などが、盗難に 遭った昨年4月以来約1年半ぶりに戻り、常設展示が再開された。
 碁盤は家康と秀吉が対局した際に使われたという由来が残り、四方に蒔絵を描く他、碁石を入れる碁筒には両者の家紋である葵と桐の紋が入っている。また、 火縄銃は長さ約150cm、重さ約10kg。銃床に天正11年(1583)9月9日の墨書があり、製造年代が特定できる国内最古の火縄銃として知られる。 いずれも岐阜県の高山城主だった金森家から寄贈されたという。
 昨年4月、展示中に盗難に遭ったが、今年3月に犯行グループが逮捕され、11月に無事に返還された。
関連記事 大徳寺碁盤窃盗の男に懲役7年判決(2005年10月20日)

 

● 浅草寺本堂の「裏観音」盗まれる(2005年12月23日)

 東京・浅草の浅草寺の本堂に安置されていた聖観音像(木造 像高約70cm)が なくなっているのがわかった。
 本尊の裏側にあることから裏観音と呼ばれており、東京大空襲で焼失した本堂が昭和33年(1958年)に再建された時に造立された。本尊の裏側は参拝客 が自由に出入りでき、像は台座を固定せずに安置されていた。
 本堂の防犯カメラには11月18日午後4時半ごろ、この仏像と同じ位の大きさのビニール包みを持った人物が映っており、盗難事件として調べている。

 

● 奈良県五條市で仏像3体が盗難(2005年12月7日)

 奈良県五條市車谷町の阿弥陀寺で、本堂から本尊の阿弥陀如来立像など3体が盗ま れていたことが分かった。仏像は文化財指定はない。
 阿弥陀寺は無住で地元の住民が管理しており、先月12日は同寺で葬儀が営まれた時にはあった事から、それ以降に盗まれたものと思われる。

 

● 熊本の盗難の釈迦如来坐像1年9カ月ぶり戻る(2005年 11月12日)  

 熊本県球磨郡あさぎり町須恵の阿蘇釈迦堂から昨年二月、県指定文化財の仏像三体 が盗まれた事件で、海外に渡る寸前だった本尊釈迦如来坐像が税関で押収され、阿蘇釈迦堂に戻された。
    (2004年2月14日の記事参照)
 残る二体は既にオーストラリアに持ち出されており、現在の所有者は事件に関与していないことから返還を求めることは困難なため、住民は町と相談して買取 りを含めて対応を検討する。

● 岩船 寺の菩薩像の花飾り盗まれる(2005年11月11日)

 京都府加茂町の岩船寺で普賢菩薩騎象像(重文)の木製の花飾り「未敷蓮華」が持 ち去られた。
普賢菩薩騎象像は平安時代の制作で像高約80cm。花飾りは、蓮のつぼみと茎をかたどった長さ約9cmの棒状で、菩薩を乗せた象が鼻の先で巻いていた。

● 大徳寺碁盤窃盗の男に懲役7年判決(2005年10月20日)

 古美術品や文化財計約130点を盗んだ男性に対し、「被害品の大半は返還不能で、文化財の散逸という取り返しのつかない損 害を与えた」と指摘して懲役7年の判決が言い渡された。
 被告は仲間と共謀し、2003〜4年に京都、大阪、奈良3府県の寺院や旧家に侵入、家康と秀吉が対局したと伝えられる大徳寺の碁盤などを盗み、その被害 額は立件以外の品も含め14億円に及ぶとみられる。

主な盗難品
 豊臣秀吉と徳川家康が対局したと伝えられる碁盤、火縄銃など7点 大徳寺龍源院(京都市北区)
 鉄鍔(重文)、蒔絵箱など5点 吉水神社(奈良県吉野町)
 南北朝時代の日本最古の日の丸や掛け軸など、約50点 堀家住宅(奈良県五條市西吉野町)

● 福岡県袋田不動尊盗難(2005年9月18日)

 福岡県うきは市吉井町福益の袋田不動尊で、シンボルの「袋田不動明王像」が無く なっているのに住民たちが気付いた。
明王像は像高さ約1mの木像。「おこもり堂」と呼ばれる屋内に安置してあり、堂にはだれでも自由に参れるようにかぎはかけていなかったという。
 不動尊は耳納の山すそにあり、中世時代の城攻防の戦死者を悼むとともに修験道の滝行場としても知られ、大小約三百体の仏像をまつるが、その中でも明王像 は不動信仰のシンボルとして、大事に守られてきた。

 

● 島根・鰐淵寺で重文など13点の所蔵品盗難(2005年9月4日)

 島根県出雲市別所町の鰐淵寺で、収蔵庫に保管していた絵画2点と書、文書各1点の重要文化財 4点を含む計13点の所蔵品が盗まれていたことがわかった。

盗難に遭ったものの内重文指定ものは、
「絹本著色一字金輪曼荼羅図」(鎌倉時代)
「紙本墨書後醍醐天皇御願文」(鎌倉時代)縦54.5cm×横50.5cm
「絹本著色山王本地仏像」(室町時代)
「紙本墨書頼源文書」2通(鎌倉、室町時代)
の4点。

 収蔵庫は木造モルタル造り。扉は鉄製で南京錠を掛けており、8月29日午後5時半ごろ見回った時には異常はなかったが、9月2日午後3時 ごろ、参拝客が収蔵庫の鉄製扉が開いているのに気づいた。南京錠とシリンダーは工具のようなもので壊されており、文化財を入れた箱が散乱していた。扉上部 と天井にはセンサーが設置されていたが、警報機は作動しなかったという。
 鰐淵寺は推古2年(594年)594年に智春上人が山内の浮浪の滝に天皇の眼病平癒を祈ったことから始まるとされる山陰屈指の天台宗の古刹で、他に、持 統天皇6年(692)の銘のある白鳳時代の銅造観音菩薩立像(重文)があることでも知られる。

 

■ 関市の鳥屋市不動堂で円空仏21体が盗難 (2005年6月10日)

 岐阜県関市上之保の鳥屋市不動堂で、江戸時代の仏師・円空(1632〜95年)が制作した22体の仏像の内、21体が無く なっているのが見つかった。
 この内19体は、市の重要文化財に指定されており、円空仏の中で唯一の女性の像である尼僧像も含まれている。尼僧像は、円空の母の面影とも愛した女性と もいわれており、関市内にある約三百体の円空仏の中でも著名な像として、関市のホームページのトップページにも掲載されてい る。

 

(円空仏盗難関連記事)

■ 下呂市で展示中の円空仏が盗まれる(2004年4月)

静岡県下呂市立小坂郷土館で展示されていた円空仏6体のうち3体が盗難にあった。
菩薩像2体(像高36.5及び34cm) 小坂町松尾八幡神社所有
月光菩薩1体(像高44cm) 小坂町湯屋薬師堂所有

◇連絡先
下呂市教育委員会社会教育課TEL (0576)52-2900、FAX (0576)52-3166
小坂教育室TEL (0576)62-3366、FAX (0576)62-3595
下呂市教育委員会ホームページ(http://www.gero- j.ed.jp/2004/osirase/03/enku01.html)

 

■ 丹生川村の神社で円空作の神像盗難(1998年7月24日)

 岐阜県大野郡丹生川村の住吉神社の本殿に安置されていた円空作の護法神像盗まれていることが分かった。
 神像は像高79cm、文化財指定は受けていないが、高望王の神像として知られていた。

 

■ 熊谷市で盗難の仏像が平等院で発見(2005年6月8日)

 埼玉県熊谷市今井の光照寺で盗難にあった地蔵菩薩立像(像高125cm 江戸時代)が発見された。
 この像は、同寺の本堂に安置されていたもので、今年1月に確認したところ他の2体と共に盗まれていることが判った。
 京都府平等院が昨年12月に古美術商から購入した仏像を修理を行ったところ、仏像の胎内から「元禄四年六月二十一日、今井村(現熊谷市)光照寺」と書か れた書き付けが見つかり、盗まれた仏像の1体であることが判明し、販売元の捜査から容疑者が逮捕された。

 

■ 熊本県仏像盗難事件容疑の男逮捕(2005年5月6日)

 熊本県球磨郡あさぎり町の阿蘇釈迦堂で2004年2月中旬、釈迦如来坐像など3体を盗んだ男が逮捕された。主尊の釈迦如来 坐像は平安時代後期、他の2体は鎌倉時代の作で、いずれも県の重要文化財に指定されている。
 県内では昨年1〜2月、六市町村でこの3体を含む計18体の仏像が盗難に遭い、うち五体は県指定の文化財だった。これらの仏像のうち一体が県外の古物商 で確認されている。
(2004年2月14日の項参照)

 

■ 滋賀の腹帯観音像、京都市内で発見(2005年4月23日)

 滋賀県西浅井町腹帯観音堂から2003年9月、盗まれた十一面観音菩薩像(高さ約1.6m 平安時代)を所持していた男が 逮捕された。
 犯人らは、腹帯観音を管理してきた住人らがつくる神行会が300万円の懸賞金を用意して情報提供を呼びかけているのをインターネットで知り、会関係者に 連絡して金を要求、待ち合わせ場所に現れた所を逮捕された。菩薩像は、ほぼ無傷の状態で発見され、24日には観音堂に戻される。
 犯人らは、マンションのごみ箱にあったのを拾ったと供述しているが、盗品なのは知っていたと容疑を認めていることから、入手経緯や余罪を追求している。
 菩薩像は文化財指定はないが、安産の仏様として知られ、美智子皇后ご懐妊の際にもこの腹帯を献納された。
(2003年9月25日の項参照)

 

■ 大津市の神社で狛犬盗まれる(2005年4月3日)

 滋賀県大津市下阪本の若宮神社で本殿が荒らされ、こま犬一対がなくなっていた。
 また、付近の別の神社2カ所でも本殿のこま犬計二対がなくなっていた。
 盗まれたこま犬は、いずれも文化財指定は受けておらず、木製で、高さ約25〜40cm。
 神社は普段は無人で、地域で管理していたが、いずれの神社も、今年1〜3月末にかけて確認した際は異常はなかった。

 

■ 宮崎市で仏像が盗難(2005年3月17日)

 宮崎市内の寺の本堂から歓喜天像が盗まれたが、市内の別の寺にいた住所不定の男が職務質問され、容疑を認め窃盗の疑いで逮 捕された。盗まれたのは、歓喜天像など仏像4体で、うち1体は同市内の古物店で見つかったが、残り3体は未発見。

 

■ 掛け軸窃盗の男に懲役2年 韓国、「日本の略奪」否定 (2005年1月26日)

 兵庫県加古川市の鶴林寺から2002年に「絹本著色阿弥陀三尊像」(重文)を盗み、韓国に持ち込みんで売却した韓国人2被 告の判決公判で、ソウル地裁は主犯格の男に懲役2年、共犯の男に同1年の実刑判決を言い渡した。
 主犯格の男は「豊臣秀吉が文禄・慶長の役で日本に略奪された文化財を取り戻すため盗んだ」と主張したが、判決は「記録により、日本が略奪したものではな い」と断定し、「盗品を売った点などを勘案すると、愛国心を根拠にした犯行とは認められない」とし、愛国的行為との主張も退けた。
 掛け軸は第三者の手に渡って大邱市の寺院に寄付されたが、鶴林寺側では返還を求める訴訟を韓国で起こしている。

 

■ 草津市の宗栄寺で菩薩像4体盗まれる(2005年1月15日)

 滋賀県草津市下寺町の浄土宗宗栄寺で、行者堂内にあった仏像4体が盗まれた。
 盗まれたのはいずれも木造の菩薩像(像高約10〜30cm)で、制作年代などは不明で文化財には指定されていない。

 

■ 鶴林寺で盗難の「絹本著色阿弥陀三尊像」返還に難問(2005年1月10日)

 兵庫県加古川市の鶴林寺で2002年7月に盗まれた、高麗無双筆と される掛け軸「絹本著色阿弥陀三尊像」(重要文化財)が韓国中部大邱市の寺で見つかり、韓国人窃盗犯二人が韓国検察によって逮捕されたが、お寺へはこの画 を買い取った人が寄付しており、民法上、盗難品とは知らずに布施された場合は所有権が認められ、日本への返還は難しい事は既に報じた。

 その後日談。

 逮捕された金容疑者(55)とファン容疑者(53)は検察に「現存する高麗仏画の大部分が日本に所蔵され韓国にはほとんど残っていないと いう事実を知り、日本に略奪された文化財を取り戻すために盗んだ犯行を決心した」などと主張しており、これが大きく報道されたため、仏画の返還問題にも微 妙な影を落としている。

 韓国のマスコミは、犯人の主張を受けて以下のように報じている。
「検察、日本略奪“高麗仏画”窃盗一味摘発」(SBS)
「愛国者?」 日本の寺院から文化財盗んだ窃盗団逮捕(朝鮮日報
日本奪われた高麗仏画の「数奇な帰郷」 韓国で窃盗男起訴(東亜日報
日本略奪の文化財、韓国人が盗んで国内搬入(中央日報) 

 中央日報は、「壬辰倭乱(文禄の役)、植民地時代に日本が略奪した「阿弥陀三尊像」など文化財的価値が高い高麗時代の仏画6点が、窃盗犯 によって国内に搬入されていたことが、検察の調査で分かった」と伝えている。
ハ 事実、これまで所在が確認されてきた高麗仏画は百三十数点であるが、韓国内には十三点しかなく、欧米の十七点を除けば、残り百点以上が日本 にある。多くは日韓ともに高麗仏画への関心が低かった日本統治時代に日本人が廉価で買い取ったものだが、韓国では“壬辰倭乱(豊臣秀吉の朝鮮出兵)や日帝 強占時期(韓国併合時期)に日本に略奪されたもの”と信じられている。
 このため、インターネット上では、この窃盗が愛国かどうかの論争が起こり、「窃盗犯たちに一億ウォン(約一千万円)の罰金を科して、褒賞金として十億 ウォンを与えるべきだ」という主張まで出回った。

 しかし、検察側は、
(1)犯人が盗んだ四十七点のうち五点だけが高麗仏画だった。
(2)犯人が一億一千万ウォン(千百万円)で阿弥陀三尊像を骨董品商に売却した。
(3)日本でも盗んだ古書画の一部を処分して金をもうけた。
ことなどから、犯人の「愛国窃盗」論は弁明にすぎないと見ている。

 事実、犯人たちは、2002年の鶴林寺(八点窃盗)だけでなく、1998年に大阪の叡福寺(三十二点)、2001年に愛知の隣松寺(七 点)でも文化財を盗んでおり、多くは日本で処分されている。 問題の仏画にしても、最初は鶴林寺側に売り込もうとして失敗し、その後に国内で安く販売した ものである。
 また、問題の高麗仏画は、1477年と1700年に修復された記録があり、韓国で報道されたように壬辰倭乱(1592)や韓国併合時期(1910)に略 奪されたものではなく、鶴林寺は聖徳太子が韓半島から渡来した恵便法師から教えを受けるために建てた寺であり、その後も半島の宝物がもたらされるなど韓国 とのゆかりが深い寺であることから、早期の冷静な解決が望まれる。

 

■ 柳光寺から江戸期の仏像2体盗難(2004年11月22日)

 宇都宮市柳田町の柳光寺本堂から江戸時代作の仏像2体が盗難にあった。
 本堂は公民館として使われていた。

 

■ 鶴林寺で盗難の重文、韓国で発見(2004年11月1日)

 兵庫県加古川市の鶴林寺で2002年7月に盗まれた、高麗無双筆とされる掛け軸「絹本著色阿弥陀三尊像」(重要文化財)が 韓国中部大邱市の寺で見つかった。
 韓国の検察当局は、韓国人2人を、掛け軸を韓国に持ち込んだ特殊窃盗罪で起訴した。2人は日本で朝鮮半島系の文化財を狙った窃盗を繰り返しており、「絹 本著色阿弥陀三尊像」は2人が韓国で骨董仲介業者に約1000万円で売却し、その後数回の売買取引を経て、中国朝鮮族の事業家が仏教徒の事業パートナーに 贈与、この人物が寺にお布施として渡したという。
 当時、鶴林寺では8幅の仏画が盗難にあったが、犯人は、弟に7幅を日本で処分するよう命じ、残る「絹本著色阿弥陀三尊像」を韓国に持ち込んだという。一 連の事件では、日韓が合同捜査を行い、「三尊像」を除く7幅は兵庫県警がすでに押収している。
 検察当局は、今回起訴された2人が1998年6月には大阪府太子町の叡福寺から高麗時代の仏画、2001年9月には愛知県豊田市の隣松寺から県指定重要 文化財など、計47点の窃盗を繰り返したとしている。
 検察は証拠品として掛け軸を押収する方針だが、盗難品とは知らずに布施された場合は民法上、所有権が認められる。韓国メディアによると、寺側は日本への 返還に消極的で、日本への返還は難しい。

  

■ 代々伝わる仏像戻して−綾上・金蔵庵(2004年8月11日)

 香川県綾歌郡綾上町の金蔵庵で大日如来など仏像三体が盗難にあった。
 本尊の大日如来像と阿弥陀(あみだ)如来像、釈迦如来像の三体がなくなっていた。同庵では、十年ほど前に併置してあった不動明王が、昨年夏には釈迦如来 の台座が盗まれている。
 金蔵庵は享保19年(1734)に創建され、以降地元の田万、西田万地区の住民らが参拝、供養を続けているが、大阪在住の管理者が年に数回訪ねるのみ で、現在は無住庵となっている。大阪在住の管理者が年に数回帰省し、掃除や供養を続けていた。
 所有者は、盗まれた仏像の有力情報に、懸賞金50万円を提供するという。

 連絡先:京兼法律事務所06-6362-1032、090-9549-1271

 

■ 三重県青山町の寺院で仏像6体が盗まれる (2003年8月3日)

 三重県名賀郡青山町(2004年11月から伊賀市に改称)宝珠院本堂に安置されていた仏像6体が盗まれた。
 盗まれた仏像は胎蔵界大日如来像(像高約82cm)や弘法大師像(鋳造 像高50cm)など6体。本堂には本尊不動明王像が安置されていたが、本尊 は無事だった。
 盗まれた仏像6体はいずれも文化財の指定はなかった。

  

■  宮津市日吉神社の神像2体盗難(2004年7月31日)

 京都府宮津市岩カ鼻宮山の日吉神社の神像2体が盗難に遭っていることがわかった。
 日吉神社の本殿には5体の神像が安置されていたが、盗難にあったのは、この内、市指定文化財の男神坐像2体で、それぞれ平安時代後期(像高 65.4cm)と、鎌倉時代の制作の像である。
 京都国立博物館で行われている「神々の美の世界」展に1体を出品するため、本殿を確認したところ、無くなっているのがわかった。
 同神社は普段は無人で、管理は地元の人がしており、本殿の扉には鍵がなかった。

 

■ 栗東市善勝寺で仏像4体盗まれる 重文2体は無事(2004年5月15日)

 滋賀県栗東市御園の善勝寺で木造千手観音立像など仏像4体が盗まれていた。
 盗まれたのは木造千手観音立像2体と、同寺の中興の祖とされる勝光上人座像、釈迦三尊像で、いずれも江戸後期の作とされている。
 同寺には、重要文化財の木造千手観音立像、薬師如来坐像(共に藤原時代)の2体の他、藤原時代の仏像も安置されていたが無事だった。お寺では、急遽、重 文の仏像を市内の博物館に寄託することにした。

 

■ 京都・舞鶴市で阿弥陀如来坐像など仏像3体が盗まれる(2004年5月2日)

 京都府舞鶴市吉坂の吉坂阿弥陀堂で、堂内に安置していた仏像3体 が盗難にあった。
 盗まれた仏像は、阿弥陀如来坐像、不動明王立像、毘沙門天立像の3体(像高75〜90cm)で、室町時代の制作とされ、文化財の指定はない。
 阿弥陀堂は無住で、扉は施錠されておらず、仏像は堂内北側の木製の箱に収めていたが、盗難防止用の鉄さくが外されていた。

 

■ 熊本県球磨郡で相次いで仏像が盗難(2004年2月27日)

 熊本県球磨郡鹿央町霜野の別々のお堂から、大日如来坐像(室町時代 像高約118cm)と不動明王像(江戸時代)が盗まれた。二か所とも無人、無施錠だった。
 この他、熊本県球磨郡あさぎり町の谷水薬師として知られる東圓寺で薬師如来坐像及び薬師如来立像が、また、錦町土屋観音堂で観音菩薩像二体が盗まれるな ど、この2月に盗難にあった仏像は、あさぎり町の釈迦堂の県文三体と合わせて計九体となった。
 球磨地方は県下でも平安〜鎌倉期の文化財が集中している場所でもあり、盗難防止の取組を強化してもらいたい。

 

■ 阿蘇の釈迦堂で県文の仏像が盗難(2004年2月14日)

 熊本県球磨郡あさぎり町の釈迦堂で、釈迦如来坐像(一木割矧造像高85.1cm)、文殊菩薩坐像(像高76.3cm一木造 嘉元2年(1304)年)、普賢菩薩坐像(像高75.7cm一木造嘉元2年(1304))(いずれも平安時代後期 県文)が盗難にあった。
 釈迦堂は、古代から中世にかけて須恵器生産を統括して経済力をつけ、球磨郡一帯で勢力を振るっていた豪族須恵氏が檀那として平安時代の末期に建立した平 等寺が起源とされ、明治時代に本堂が現在の場所に移転されたものと考えられている。
 堂内には、このほか町指定の多聞天立像、持国天立像、薬師如来坐像、十二神将像が安置されているが、これらは無事だった。

連絡先
 あさぎり町教育委員会
 生涯学習課文化振興係

   

 

 

■ 夜支布山口神社が大般若経600巻を京大に寄託(2003年12月22日)

 奈良市大柳生町の夜支布山口神社が、盗難防止のため所蔵する全600巻の大般若経を京都大総合博物館に寄託した。
 同神社の大般若経は鎌倉時代から南北朝時代のもので1億8000万円の価値があるという。
 同神社では、1999年と今年6月に本殿のご神体が盗まれており、防犯上と保管環境の面から寄託を決めた。

 

■ 石造地蔵菩薩像2体が盗難(2003年12月1日)

 三重県阿山町玉滝の共同墓地で、8月から今月までに墓石25基と共に、石造の地蔵菩薩像2体とが盗まれていたことがわかっ た。
 盗まれた地蔵菩薩像は像高約50cm。
 三重、滋賀両県では昨年から寺院の仏像が狙われる盗難事件が多発し、約200体が被害に遭っている。

 

■ 宇都宮市柳光寺で仏像が盗難(2003年11月22日)

 栃木県宇都宮市の柳光寺本堂から江戸時代の仏像2体(計1200万円相当)が盗まれた。本堂は現在は公民館として使われて いる。

 

■ 寺院荒らしの男女を逮捕(2003年11月13日)

 滋賀、三重両県警が共同で捜査していた仏像盗難事件で、四日市市出身の男女が逮捕された。
 2人は10月9日午後4時ごろ、三重県飯南郡飯高町の長楽寺の本堂に侵入し、本尊の阿弥陀如来坐像(江戸後期、木造、像高約50cm、時価200万円相 当)1体を盗んだ外、三重、滋賀、和歌山、奈良の4県で、管理者がいない寺社から小型の仏像などを盗むなど、昨年初めから合わせて約330件の余罪を自供 した。
 供述に基づき、盗品を売却した三重県内の古物商などを捜査した結果、仏像や仮面、宝物刀など8点が押収された。いずれも文化財指定などはされていなかっ た。

 三重、滋賀、奈良、和歌山の各県では、1、2年前から仏像や宝物刀、さい銭、お布施などの寺院荒らしが相次いで発生し、被害届けが提出さ れているだけでも33件(被害総額500万円)になっており、被害総額は1,000万円を上るものと推定される。

 

■ 巨勢寺跡の大日堂で 仏像盗難 (2003年10月29日 )

 奈良県御所市古瀬の巨勢寺跡(国史跡)にある大日堂に安置されていた本尊の大日如来像(像高25cm 金属製)と弘法大師 像(像高15cm 陶製)が盗まれていることがわかった。盗難に遭った仏像はいずれも江戸時代末期の制作で文化財の指定はなかった。

 

■ 滋賀県腹帯観音像が盗まれる(2003年9月25日)

 滋賀県西浅井町の腹帯観音堂から十一面観音菩薩立像が盗まれた。観音像はカヤで高さ1.6m。平安初期の作とされるが、文 化財の指定は受けていない。
 観音堂はふだん無人で、お堂の引き扉のガラスが割れていた。
 観音様の腹帯を頂くと安産すると信仰を集め、美智子皇后様がご懐妊のおり腹帯を献上したことで有名になった。

 

■ 愛知・隣松寺から盗まれた掛け軸は韓国では国宝級(2003年9月14日)

 愛知県豊田市の隣松寺から2年前に盗まれた「絹本著色観経曼荼羅」が、韓国では国宝クラスと評価されていることがわかっ た。
 昨年7月、兵庫県加古川市の鶴林寺から、阿弥陀三尊像など掛け軸8幅(うち7幅は国の重文)を盗み、逮捕された韓国人グループの供述から隣松寺の窃盗容 疑も発覚した。
 鶴林寺の掛け軸は7幅が戻ったが、最も貴重な阿弥陀三尊像は不明で、隣松寺の曼荼羅と掛け軸もすべて行方が分からず、国外に流出した可能性がある。
 隣松寺の曼荼羅はもとは京都の寺にあったもので、中国・元時代末期の作と伝え県文に指定されている。しかし1995年、韓国文化財庁・宮中遺物展示館の 柳麻理・展示課長(美術史)が寺を訪れて調べたところ、高麗時代末期の1323年に朝鮮半島で描かれた「観経十六観変相図」であり、韓国内で所蔵されてい れば国宝級であることが判明したという。日本に渡った朝鮮半島の貴重な文化財を集めた「日本所在韓国仏書図録」(韓国文化財管理局発行)にも収録された。
 グループが韓国での文化財の価値に極めて精通していた可能性が高く、捜査当局も注目している。

 

■ 滋賀県竹田神社の盗難神像が無事帰る (2003年9月3日) 

 滋賀県蒲生町鋳物師の竹田神社で先月上旬に盗難にあった木造男神坐像など2体(重文)が、神社から約1km離れた同町内の 農協の倉庫前に放置されているのが見つかった。(8月7日の記事参照)
 二体はビニール袋に何重にも包まれた状態で傷は無かった。

 

■ 仏像・仏具が次々盗難 (2003年8月9日) 

 滋賀県水口町嶬峨の玉泉寺で、本尊の薬師如来立像(高さ87cm)など仏像6体と木魚、ろうそく立てなどが盗難に遭った。 調べでは、本堂正面の引き戸のガラスが破られ、鍵が開けられていたという。同寺には住職がおらず、地区の区長が代々管理してきた。

 前日の7日には北隣の蒲生町の神社から国の重要文化財の神像が盗まれたばかりで、また6月28日には、水口町の大岡(だいこう)寺と甲南 町の誓蓮寺の2カ所で仏像計13体が盗まれるなど、この1カ月半で県南東部にある4カ所の寺社が被害に遭っており、相次ぐ寺社を狙った盗難事件に県警や県 教委は警戒を呼びかけている。大岡寺を除く3寺社とも夜間は無人状態で、同一犯の可能性も考えられるという。

 

■ 滋賀県竹田神社で重文の木造神像2体盗難 (2003年8月7日)

 滋賀県蒲生町鋳物師の竹田神社で木造男神坐像など2体(重文)が盗まれた。

 社伝では、この神像は、この地を開いた蒲生稲寸三麻呂の夫婦像だとされ、高さ約30cmの一木造りで、平安末期から鎌倉初期の作平安時代 の作といわれ、国の重要文化財に指定されている。同神社は無住で、本殿裏の板壁がバールのようなもので開けられていた。

 

■ 観世音菩薩坐像など仏像3体盗難 (2003年7月3日)

 鳥取県岩美町宇治の長安寺で、観世音菩薩坐像など仏像3体が盗まれた。盗まれたのは、高さ約30cmの木造観世音菩薩坐像 のほか、高さ約50cmの仏像2体の計3体。いずれも年代や由来は不明で、文化財の指定は受けていない。

 

■ ご神体と火縄銃が盗まれる (2003年6月23日)

奈良市大柳生町の夜支布(やぎゅう)山口神社で、本殿の中に安置されていたご神体の素戔鳴尊(すさのおのみこと)像と種子島 と呼ばれる古式銃の火縄銃がなくなっているのがわかった。同神社は約3年前にもご神体の素戔鳴尊像と狛犬(こまいぬ)1対が盗難に遭っており、今回盗難に 遭ったご神体はその際新作した像であった。

 

■ 故宮博物館所蔵の仏像盗まれ競売に (2003年5月14日)

 昨年中国で展覧会の輸送中に盗まれた、北京・故宮博物館所蔵の国宝級の仏像など20点が香港で競売に出され約5850万円 で落札された。最高価格は「乾隆無量寿仏坐像」の約3400万円で地元の骨董商が落札し、その他はドイツ人やフランス人が買ったという。

 競売会社に売った中国人女性は、十数年前に英国の自由市場で買ったと話しており、警察当局が入手経路などを調べている。

 

■ 仏像泥棒逮捕、余罪は百数十件 (2003年4月30日)

 愛知県警は、仏像を繰り返し盗んだとして、無職の男と建築作業員の男を窃盗容疑で逮捕した。また、2人に指示し、買い取っ ていたとして、同県小牧市小牧、骨とう品店経営者を窃盗教唆と盗品等有償譲り受け容疑で逮捕した。

 昨年11月17日深夜、同県吉良町の「長松寺」から仏像3体、さらに翌日、同町内の「真珠院」から吉良町指定文化財の「熊谷蓮生坊念持 仏」を含め4体、12月には同県幡豆町の「弘法堂」から2体を盗み出した疑いが持たれ、これらの仏像を含め、35体を押収した。

 2人は、夜間無人になる寺ばかりを狙って犯行を重ねており、県警は、被害は同県三河地方の寺院を中心に、百数十件、約3000万円相当に 上るとみて追及している。 

 

■ 鶴林寺の「太子絵伝」盗難事件の犯人逮捕 (2003年3月18日) 

 兵庫県高砂市鶴林寺から国の重要文化財「聖徳太子絵伝」6幅と「阿弥陀三尊像」1幅、市指定文化財「釈迦三尊十六善神像」 を盗み、同寺に買い取らせようとした、韓国人の会社員二名が盗品等処分あっせん容疑で逮捕された。容疑者の潜伏先から他にも掛け軸十数幅を押収した。

「聖徳太子絵伝」6幅と「釈迦三尊十六善神像」は戻ったが、「阿弥陀三尊像」は見つかっていない。

 

■ 古美術品狙った窃盗団7人を追送検、被害3億円余 (2002年12月4日) 

 滋賀県警は、滋賀、石川県など6府県でよろいやびょうぶなどの骨とう品約1万点(約3億1200万円相当)を盗んだとし て、窃盗罪で公判中の無職下川富久被告ら7人を窃盗容疑で追送検、逃亡中の岡田徳正容疑者を同容疑で指名手配した。

 調べによると、下川被告らは昨年5月、同県中主町木部の真宗木辺派本山・錦織寺の土蔵から、茶釜や掛け軸など104点(約680万円)を 盗んだのをはじめ、1998年から今年4月にかけて、滋賀県内を中心に民家や寺院の土蔵に忍び込み、古美術品を盗んだことを県警が裏付けており、下川被告 らは容疑を認めているという。

 盗んだ古美術品のほとんどは骨とう市や古美術商に犯行翌日に売りに行き、国の重要文化財などに指定された有名な美術品は「あしがつきやす い」と避けていたという。

 

■ お仏像の盗難多発し、滋賀県教委が異例の通知を行った (2002年11月26日)

 滋賀県教委は、滋賀県内で仏像の盗難事件などが相次いでいるため、県内各市町村教委の文化財担当者に防犯・防火の強化を求 める文書を送った。文化財の防犯をめぐり県教委が独自に文書通知するのは異例である。

 県内では、下記の盗難、放火事件があった。

10月27日 大津市の篠津神社のほこらが焼ける不審火があったが、50メートル離れた重要文化財の表門は無事だった。
11月17日 信楽町の仙禅寺で十一面観世音菩薩立像など3体が盗まれているのが分かった。
11月25日 安曇川町の太子堂から聖徳太子立像が盗まれているのが確認された。

 県教委は「全国的に文化財の盗難事件が多発しており、見学者を装うなど手口が悪質化。今後も連鎖的に発生するおそれがある」として、過去 に防犯対策として文化庁から通知があった5文書を添え、文化財の所有者に注意を促すよう求めた。

 

■ お堂から太子立像盗まれる 滋賀 (2002年11月26日)

 滋賀県安曇川町常磐木の垂木山太子堂から太子立像1体がなくなっていることが分かった。

 22日朝に花などを供えに行った住民が、太子堂の扉の錠がこじ開けられ、太子立像(高さ約40cm)がなくなっているのを発見した。像は 文化財には指定されていない。

 

■ 若狭常神社で四天王像と狛犬が盗難(2002年9月26日)

 福井県三方町常神の常神社で四天王像3体と本殿の狛犬が盗難にあった。
狛犬(町文 像高 阿形43cm、吽形44cm)は、木造で鎌倉前期の作といわれる。
四天王像3体(像高 150cm)の木造で平安期の作とされる。2体は台座ごと、1体は台座と沓を残して持ち去られている。1体のみ被害に遭わなかった。

連絡先:敦賀警察署またはtsunegami@ba.wakwak.com

  

 

■ 兵庫・市杵島神社で仏像など5体盗難(2002年7月29日)

 兵庫県山南町小野尻、市杵島神社内の薬師堂の扉がこじ開けられ、中にあった仏像などがなくなっていた。
 盗まれたのは、堂内の「観音菩薩立像」1体と「脇侍像」3体、「御神像」1体の計5体。いずれも重要文化財などには指定されていない。

 

■ 不届き者! 仏像30体余盗まれる 御室八十八カ所 (2002年1月19日)

 京都市右京区御室の仁和寺「御室八十八カ所霊場」で、札所に安置されている本尊などの仏像三十体余りがなくなっていること が、十八日までに分かった。太秦署は盗まれたとみて捜査しているが、信仰と健康を兼ねて巡礼する信者や市民たちからは「心のよりどころなのに」「何という 不届き者だ」と憤りの声が上がっている。
 この霊場は、江戸時代後期の一八二七(文政十)年に、四国にある弘法大師ゆかりの「四国八十八カ所」霊場をまねて造られた、と伝わる。仁和寺北側の成就 山にあり、約三キロの巡路にそって計八十八の札所が並んでいる。
 仁和寺によると、各札所の祠(ほこら)には、本尊と弘法大師像がまつられている。昨年十一月と今月に本尊など計三十数体が盗まれていることが分かり、太 秦署に被害届を出した。寺側は重要な仏像を別の場所で保管しており、現在は八十八カ所の祠の半数を上回る四十五カ所で本尊や弘法大師像が欠けている。仁和 寺は一九九三年九月に、各札所のうち傷みのひどかった本尊二十四体と弘法大師像五体を新調している。新しい仏像は特殊な樹脂製だが、なくなっているのは木 造の古い仏像だけだという。
 仁和寺は「ご迷惑をお掛けしている。警察の捜査に協力し、防犯対策に努めている」と話している。

 

■ 広島で押収の仏像 島根で盗まれた菩薩像の可能性(2001年8月17日)

 今年四月に島根県邑智郡邑智町吾郷の弥勒(みろく)寺から盗まれた本尊の弥勒菩薩(ぼさつ)像が、古美術品の窃盗グループ を逮捕した広島県警捜査三課や福山東署など合同捜査本部の押収品に含まれている可能性が十六日強まった。持ち主不明として公開された仏像を本紙掲載の写真 で見た関係者は「間違いなさそう。よかった」と喜んでいる。
 押収品に交じっている弥勒菩薩の木像は、本尊と同じ印を両手で結び、両ほほや胸部の金ぱくがはがれた位置も同じ。ハスの葉形の台座が見当たらないもの の、高さ約一・六メートル、郡誌で「国内第一の大尊像」とした威容を残している。
 今後、盗難の確認を経て、証拠品としての役目が済めば、木像は弥勒寺に戻される。
 広島県警の合同捜査本部は今年七月までに、尾道市内の古物商宅から美術品を盗んだ疑いで福山市内の古美術商や無職男性たち四人を逮捕。うち一人の自宅な どから盗品とみられる古美術品五百十七点を押収し、裏づけ捜査をしている。

 

  

■ 長野県千曲市観龍寺で仏像盗難(2000年9月15日)

 長野県千曲市森地区の信濃三十三観音6番観龍寺で、聖観音菩薩立像(県文 平安時代 像高98.5cm)不動明王立像(市文 室町時代 像高105.5cm)盗難にあった。

連絡先 〒389-0892 長野県千曲市大字戸倉2388番地
  千曲市教育委員会 生涯学習課 文化財係
  電話026-275-0004

         

 

■ 和歌山県吉備町の薬師寺で焼損仏坐像が盗難(2000年)

 和歌山県有田郡吉備町の薬師寺で焼損仏坐像(平安中期 像高87.3cm)が盗難にあった。
 本像は、かつて本尊であった像で焼損したため、鞘仏として造られた再興本尊薬師如来坐像(像高141.0cm寄木造)の胎内に納められていた。
 この焼損仏坐像と薬師如来坐像、そして不動明王立像が盗難に遭ったが、幸い、薬師如来坐像と不動明王立像は京都で発見された。しかし、焼損仏は依然行方 不明となっている。

 

■ 大垣の宝光院で仏像や掛け軸盗難(1998年7月9日)

 岐阜県大垣市野口一の宝光院で、本堂の虚空蔵菩薩、勢至菩薩各一体と本堂横の十三間堂にあった掛け軸四幅、茶釜一個の計七 点(時価六百万円相当)が盗まれた。いずれも文化財指定を受けていない。

 

■ 菩薩像盗まれる 島根県邑智町・弥勒寺

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn00042104.html

 島根県邑智郡邑智町吾郷の真言宗・弥勒(みろく)寺で、本尊の弥勒菩薩(ぼさつ)像が紛失していることが平成12年4月20日わかった。 無住の寺で、仏像の安置先だった境内のお堂が荒らされており、川本署は盗難事件とみて捜査している。未来の世を守る仏の弥勒菩薩さえ盗む世紀末ぶりに、地 元の住民は心を暗くしている。
 菩薩像は木製で高さは約一・六メートルあった。邑智郡誌(昭和十二年発行)には「国内第一の大尊像」の記述もある。両手は印を結び、顔や胸元の金ぱくは はがれかけていた。弥勒寺は昭和四十年代に無住となって本堂や庫裏も朽ち、十五年前に信者が小さなお堂を建て、本尊を納めた。
 今月十四日朝、地元の老人会がお堂の掃除に訪れ、紛失に気付いた。堂内にはほかに、涅槃(ねはん)図や仏像、仏具もあったが、盗まれていなかった。広島 県などから来る参拝客の希望で、お堂の扉はかぎを掛けていなかった。
 菩薩像は百キロ前後と重く、堂内のじゅうたんに多数の靴跡が残っていた状況などから、同署は複数の犯行とみている。
 弥勒寺は約三百年前の元禄時代に建立された。江の川沿いの県道から一キロ近く奥に入った山寺で、一帯は過疎化が進んでいる。老人会長の石田千恵人さん (81)は「仏様を盗む人があろうとは…。心のよりどころを一日も早く、元の姿で返してほしい」と話している。
 弥勒菩薩は未来の守り仏とされ、信仰熱が高まっている、という。

 

■ 会津若松市若松城天守閣で平成7年3月3日下記の文化財が盗難に遭いました。

国指定重要文化財 白銅三鈷杵 磐梯町 恵日寺所蔵 1口 長さ 24.1cm

 

■ 伊能面3点盗難か/衣装7点も消える 伊勢・一色能  (伊勢新聞社)